大阪のご遺品整理・生前整理を行うナナフクです。
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目次
遺品整理と生前整理の違いとは?
「遺品整理」と「生前整理」この二つの言葉がとてもよく似ています。
人生においての大掛かりな片付けである点では同じですが、実は大きな違いがあります。
最も大きな違いは「持ち主が生きているか、亡くなっているか」にあります。
遺品整理は、亡くなった人の残した物や財産を整理することです。
これには、物品の分類、処分、遺産分割などが含まれます。
それに対して生前整理は、自分の生きている間に自分の持ち物を整理することです。
これには、不要な物の処分、遺言の作成、財産の整理などが含まれます。
物や家具を処分したり、不用品を減らしたりの動作は同じなのですが、「誰がするのか?」が違うのです。
主体となってする本人が違うのです。
同じ物の整理であっても、生きている本人が自分自身の品を片付けるのか?
それとも本人以外の人が、本人に代わって故人の遺品を片付けるのか?
思い出の品物に対する片付け方法も違ってきますし、負担感も違ってきます。
それぞれにはメリットとデメリットがあります。
遺品整理のメリットとデメリット
遺品整理の最大のメリットは、「故人との最後の繋がりの整理」です。
遺品整理を通じて、遺族は故人の人生を振り返り、その人との関係を再評価する機会を持つことができます。
このプロセスは、故人への最後の敬意を表し、喪失感や悲しみを乗り越える手助けとなることが多いです。
さらに、遺品整理は故人の生涯を物理的にも感情的にもまとめる作業であり、遺族がその人の死を現実として受け入れ、新たな生活へと前進するための重要な一歩となります。
故人との思い出を大切にしつつ、必要なものを選び、不要なものを手放すことで、心の整理が進み、新しい生活の準備ができます。
それに対して遺品整理の最大のデメリットは、「精神的な負担が非常に大きいこと」です。
故人の物を整理する過程は、遺族にとって非常に感情的であり、喪失感、悲しみ、または罪悪感などの強い感情を引き起こす可能性があります。
それ以外には「時間と労力がかかる」ことや「遺品の分配で家族間で対立する」「専門の遺品整理業者に頼んだら料金がかかる」「個人情報の扱いが大変」なことも挙げられます。
生前整理のメリットとデメリット
生前整理の最大のメリットは「自分の死後、家族や親しい人々にかかる負担を軽減することが出来る」です。
生前整理を行うことで、次のような具体的な利点があります。
意志を伝えることができる
自分の財産や物品に関する意思を明確にし、遺言を作成することで、死後の遺産分割や遺品整理がスムーズに進行します。
負担を減らすことができる
不要な物品の処分や整理を行うことで、遺族が遺品整理にかける時間と労力を減らすことができます。
処分にかかる料金も遺品整理よりも安く済む場合が多いです。
トラブルを予防することができる
財産や物品に関する決定を自分で行うことで、遺族間の意見の対立や紛争を防ぐことができます。
精神的な平和が得られます
自分の物事が整理されているという安心感を持ち、残される家族に対する責任を果たしたという満足感も得られます。
人生の幸福度がアップします
生前整理は、自分の人生を振り返り、大切に思う物や価値観を再確認する機会にもなります。その後の人生の幸福感が増します。
このように、生前整理は自分の意志を後世に伝え、遺族に迷いや困難を残さないための有効な手段です。
自分の人生を積極的に整理し、遺族に対して思いやりを持って行動することの重要性を示しています。
生前整理をすることによって早めに終活を進めておくことは、残りの人生の時間や人間関係を豊かにします。
しかし、生前整理にもデメリットはあります。
それは「感情的に困難である」と言う部分においてです。
例えば高齢者が生前整理をする場合には、自分の死を意識しそれに向き合うことになります。
それは人によっては精神的に非常に困難になり、生前整理の過程は不安や恐れを引き起こすことがあります。
「決断の重圧」もかかってきます。
自分の財産や持ち物の「要・不要を自分で考える」つまり様々な決断を下すことは、重大な責任を伴います。
それから、「時間と労力の負担」もあります。
生前整理は時間がかかり、多くの労力を要します。
これがストレスや疲れの原因となることがあります。
ですから、これらのデメリットを理解し感情的なサポートを家族から受けながら生前整理を進めることが重要です。
また、業者の助けを借りることも、この流れを容易にする一つの方法です。
さて、あなたはどっちの選択をしますか?
あるいはどちらになる可能性が高くなりそうですか?
遺品整理と生前整理をまとめると、どちらにもメリットとデメリットがあります。
本人の体力やタイミングや回りとの関係性で選択が変わってくるでしょう。
今から3つの事例を挙げます。
3人は悩み考えてこのような終活を選択しました。
これらの選択にはそれぞれの理由があります。
夫の実家の遺品整理と生前整理をしたAさん
Aさんは70歳代の女性。
夫の実家の片付けに頭を悩ませていました。
かつて夫の両親が住んでいた大きなお屋敷。
二階も合わせると7LDDKKの間取りです。
義父は既に他界しておりました。
義父が亡き後、夫だけが実家に母親と住んでいました。
しかし義母は100歳を過ぎてから施設で生活をするようになり、夫だけがしばらく住んでいましたが、その夫も病気をきかっけに住むことができなくなり、空き家になってしまいました。
家の中に残っているモノは3人のモノです。
亡き義父のモノは遺品整理になります。
しかし、生きている義母と夫のモノに関しては生前整理となります。
さてこれら3人のモノに対して、Aさんはどのように向き合ったのでしょう。
義父の遺品整理
衣類や日用品や本などはどんどん処分しました。
しかし書類については、確認しながらの慎重な作業となりました。
この作業に膨大な時間がかかりました。
義母の生前整理
100歳を超えた義母がまた元気になって家に戻ってくることは残念ながら考えにくい状態です。
ですから、ほとんどのモノが処分対象になりました。
Aさんは「最期に着せてあげる衣類」を数枚だけ残してあとは処分するという判断をしました。
夫の生前整理
70歳代の夫も、かつてのように実家に戻って生活をすることは難しいです。
しかし、実家に対する愛着があり、治療の合間に実家を訪問するのが楽しみでした。
そこで、この家の片付け目標はこのようになりました。
「時々夫が来た時に寛げる空間にする」となりました。
実家に来た時に夫が必ず寛ぐ部屋や場所をメインに整えていくことになりました。
このように、遺品整理と生前整理が混合した片付けの場合の重要なポイントは「片付けの意味と目標」を決めてから作業を進めることです。
自分が元気なうちに実家を片付けたいBさん
Bさんは70歳になったばかりの女性。
誰も住んでいない実家の片付けに長年悩んでいました。
父親はかなり前に亡くなっていました。
母親は90歳を過ぎて施設で生活をするようになり、それからは誰も住んでいない実家になりました。
Bさんには弟がいましたが、その弟も病死をしており、実家の決め事のキーパーソンはBさんでした。
母親は95歳を過ぎても施設で暮らしながら元気にしていました。
しかし、もう一人で生活をすることは無理です。
Bさんには夫はいますが、子どもはいません。
そしてBさんは自分自身の病気の心配事を抱えていたので、もし自分が母親よりも先に死んでしまったら、実家の片付けを夫に委ねなくてはなりません。
それが大きな不安でした。
夫にはなるべく迷惑をかけたくない。
しかし、まだ生きている母親の物を処分するのにも抵抗があり行動に移せないでいました。
どんどん膨らむ自分の健康不安!
そこでやっと決意したBさんは実家の遺品整理と生前整理を同時にすることを選択しました。
父親の遺品整理
ごく一部の写真などを残してほとんど処分しました。
大量の本の処分が大変でした。
弟の遺品整理
全く片付けられていなかったので、Bさんの判断で全て処分となりました。
母親の生前整理
仏壇と着物と、万が一の時に着せてあげたい衣類だけを残してあとは全て処分しました。
Bさんの場合は、まだ生きている母親の物を遺品整理のよう形で母親の生前整理をするのには心の葛藤がありました。
しかし自分の万が一を想定して、どうしておくのが家族全員にとって安心で幸せなのかよく考えました。
その結果、実家の物はほとんど処分しました。
自分が元気なうちに大きな悩み事が消えて、Bさんの心の負担は軽くなりました。安心して過ごせるようになりました。
妻に先立たれて、妻の遺品整理と自分の生前整理をしたCさん
Cさんは80代の男性。
奥さんに先立たれました。
妻が亡くなったあとにすぐにでも妻の遺品整理をしたかったのですが、妻の姉妹に反対されたので3回忌が終わるまで待ちました。
そして3回忌が済むとナナフクにご依頼となりました。
妻の遺品整理と同時に自分の生前整理もしたいとご依頼でした。
妻の遺品整理
妻の姉妹に片付け前に見に来てもらい、欲しい物は形見分けとして持って帰ってもらいました。
わずかな写真だけを残してほとんどを処分しました。
自分の生前整理
Cさんは天晴れなぐらいに、モノへの執着心がありませんでした。
これからの人生や自分の体力を考えてかなりのモノを処分しました。
エレベーターがない5階に住んでいたので、重い物を一人で捨てるのは困難でした。
離れて暮らす子どもにもなるべく迷惑をかけたくない想いも強く持っていました。
背広を着る機会はないからいらない。
妻が作ってくれた手編みのセーターはもう着ない。
趣味だった釣りも行けなくなったから釣り道具もいらない。
食器も自分が使う物以外は必要ないと思われました。
誰かを招く機会もないから、お客様用食器もいらないと全て処分なさいました。
誰かを家に泊めることはないからと布団類も思い切って処分されました。
天晴れな見事な生前整理をしました。
「これで自分に何かあっても子どもの負担は軽い」と喜ばれました。
まとめ
今回は3つの事例を挙げましたが、もちろんもっと様々なパターンがあります。いずれにしても大事なのは、「何の目的があって整理したいのか」まずは自分の心の整理をすることです。
いつかしよう、そのうちにしようと先に延ばせば延ばすほど、課題は大きく深くなります。
もしあなたが家族や自分の片付けで悩みがあるならば、このまま3年、5年と放置しておくとこの先どうなるのか未来をしっかり見据えて下さい。
「だれかに丸投げになる遺品整理」と「自分が元気なうちに自分でやる生前整理」とどちらを選びますか?
決断を後に後に延ばすのか?今決めるのか?
「いつかやろう」 の「いつかは来ない」と言われています。
亡き親の遺品整理が残っている場合も問題を先延ばしにするのか、早くに行動に移すかによって、精神的な負担から早く解放されて自由な生活が送れるかどうかが決まります。
遺品整理や生前整理でお困りの場合はどうぞナナフクを思い出して下さい。
きっとお役に立てると思います。
遺品整理や生前整理の資格を有するスタッフが、お客様に寄り添いながら丁寧にサポートさせていただいております。
ご遺族様の大切なお荷物は大切に扱わせていただいております。
お客様のどんな悩み事にもお応えできるノウハウを持っておりますので、まずはどうぞナナフクまでお気軽にお問い合わせください。
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